腹腔鏡手術
Operation laparoscopic
腹腔鏡手術について What is laparoscopic surgery?

腹腔鏡手術とは細い内視鏡を体に挿入することによりお腹を開けずに行う手術のことです。人の医療では近年多くの手術において腹腔鏡手術が選択されるようになりました。それは手術後の痛みなどの体への負担が開腹手術と比べて圧倒的に少ないからです。
動物病院でも訓練を受けた獣医師が腹腔鏡を用いて手術を行うようになってきました。
腹腔鏡手術のメリット

メリット1
従来の手術よりも傷が小さい
従来の手術であれば大きくお腹を切らなければならないところ、腹腔鏡手術であれば小さな傷3つ(避妊手術の場合、5~10mmほど)で済ませることができます。
メリット2
手術時、手術後の痛みの軽減
腹腔鏡手術は完全に体内で行います。そのため開腹手術のときと違い靭帯組織を引っ張る必要がありません。これによって手術後の痛みや不快感が軽減されると言われています。この違いは非常に大きく、動物に与える負担(侵襲性)を小さくすると考えられています。手術時の痛みも軽減されることから、少ない量の麻酔で実施することができ、手術後の覚醒も早い傾向にあります。
メリット3
回復が早い
傷が小さく痛みが軽くなることから、動物の体への負担が少なく、術後の回復が早くなります。
また、腸などの他の臓器に直接触れないため、胃腸の動きの回復も早く、周辺組織との組織癒着もしにくくなるため、腸閉塞などの術後合併症が起こりにくいのも特徴です。
腹腔鏡手術のデメリット
- 高度な技術が必要
- コストがかかる
- 手術時間が長くなることがある
- 開腹手術に移行することがある
腹腔鏡手術適応疾患例
- 避妊、去勢
- 膀胱結石摘出
- 腹腔内陰睾
- 胃固定
- 組織生検
など
当院では腹腔鏡手術の実績が豊富です
腹腔鏡手術は従来の手術方法と比べると、動物への負担を軽減する手術方法です。
まだ、動物への腹腔鏡手術の症例は一般的な開腹手術に比べれば多いとは言えない状況ですが、当院では、動物への負担軽減が可能な腹腔鏡手術を積極的に行っています。
避妊・去勢手術から病気の治療まで幅広い実績を積み重ねてきました。(2024年現在100例)
負担の少ない腹腔鏡手術をご希望の飼い主様は一度当院にご相談ください。