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CASE 7 :鼻出血



スタンダードダックスフンド 9歳 ♂  去勢済み 2−3週間前から鼻血が時々でるようになった 昨日今日と血が止まらない  

鼻から血が出て止まりにくいと来院した症例です。 つまると呼吸がしにくくなり、クシャミを繰り返しています。

鼻出血は一時的なものもありますが、何かしらの鼻の中の病気の可能性がある、鼻の中が見えない!やっかいな症状です。このため、そのままで良いのかどうかの見極めが必要です。 「大丈夫 大丈夫」 と安易には言えません。

今回は高齢で鼻が長い犬で持続的な出血ということから、検査が必要であることをお伝えしました。少し内服で経過をみたいとのことで、抗生物質や止血剤で判断することとなりました。

 後日 一時的に出血は止まっていましたが、食事のがっつきが落ちたのと右鼻が腫れてきたということで検査したところ、X線検査で右の鼻の中に不明瞭な領域が見られました。(上の写真)院内で確認したところ、右眼球の若干の突出も確認できました。

写真のようなものを駆使して、病変部の生検を行ったところ軟骨肉腫と診断が得られました。
(取れている細胞を確認して、しっかりとした診断をつけることが重要です。)
広範囲にわたる鼻の中と目の下の領域のため、紹介による放射線治療または抗炎症薬などの対症療法を行うかどうか相談することとなりました。
鼻血は鼻炎、歯が関係したもの、カビ、異物、がん etc 鑑別は多岐にわたります。
ということで、鼻から出血した時は要注意です!